MEDIS標準マスターの概要
はじめに
2001年12月、厚生労働省は「保健医療情報分野における情報化に向けてのグランドデザイン」を公表し、以後 5年間の医療分野における情報化の方針(アクションプラン)を示しました。その中で「医療用語・コードの標 準化」を含んだ医療施設内での情報化の基盤整備を2003年度までに完了するという到達目標が掲げられたことを 受けて当財団では9分野の標準マスターを開発しました。 以来、それらの維持管理を継続するとともに、広く普及を図ることを目的に、本サイトにて公開しています。 厚生労働省は2010年3月より、「保健医療情報分野における標準規格(以下、厚生労働省標準規格という)」 を順次定め、それらの利用を強く推奨しています。 本サイトに掲載する下表のマスター類のうち、(1) (2) (5) (6) (7) (10) (12) が厚生労働省標準規格に採択 されています。
No. | マスター名称 | 厚生労働省標準規格 |
(1) | 病名マスター(ICD10対応標準病名マスター) | HS005 |
(2) | 歯科病名マスター | HS013 |
(3) | 手術・処置マスター | |
(4) | 歯科手術・処置マスター | |
(5) | 臨床検査マスター(生理機能検査を含む) | HS014 |
(6) | 医薬品HOTコードマスター | HS001 |
(7) | 看護実践用語標準マスター<看護行為編><看護観察編> | HS024 |
(8) | 医療機器データベース | |
(9) | 症状・所見マスター<身体所見編> | |
(10) | 画像検査マスター | HS017 |
(11) | J-MIX(電子保存された診療録情報の交換のためのデータ項目セット) | |
(12) | 標準歯式コード仕様 | HS033 |
特徴
標準用語・コードを考えたときに、一つの「標準」ですべての診療関連業務をカバーできるわけではありません。 臨床検査を例にとると、白血球数、赤血球数、血色素測定(Hb)、ヘマトクリット値(Ht)、および、血小板数の 検査は、診療報酬点数上では「末梢血液一般検査」という一括りに算定されます。 オーダエントリ、電子カルテシステムや検査部門システムでは、一つひとつの検査項目にコード付けがなされま すが、医事会計システムでは算定単位にコードが必要になります。 このように目的、用途等に応じて、標準的コードは各種存在しますが、それらの間に一義的な対応関係が示され ることにより、例えばオーダエントリから医事請求まで、一貫したコンピュータ処理が可能になります。 当財団の提供する標準マスターは、各種コード間の対応関係を提示している点に特徴があります。